屋根材の専門商社が答える ― よくある誤解と正しい知識
屋根材は「見た目」や「価格」だけで選ぶと、ほぼ確実に誤解が生まれます。
専門商社は、メーカー情報・施工現場・材料特性をすべて把握しているため、 一般の方が誤解しやすいポイント を日々目にしています。
今回は、屋根材の専門商社が実際に相談を受ける中で 「特に多い誤解」をプロ視点で分かりやすく解説します。
誤解①:高い屋根材=雨漏りしない
▶ 正しい答え
雨漏りを防ぐのは「屋根材」ではなく「防水シート(ルーフィング)」です。
屋根材は“雨を流す役割”であり、 防水の本体は 下に敷く防水シートです。
- 高級屋根材でも防水シートが弱ければ雨漏りする
- 逆に、標準屋根材でも防水シートが良ければ長持ちする
専門商社の視点では、 「屋根材より先に防水シートを選ぶべき」 が正解です。
誤解②:ガルバリウム鋼板は薄いから弱い
▶ 正しい答え
薄い=弱いではなく、薄い=軽くて強い。
ガルバリウム鋼板は アルミ55%+亜鉛43%+シリコン2%の合金で、 サビに強く、軽量で、耐風性が高い 屋根材。
- 耐震性が高い(軽量)
- 台風に強い(固定力が高い)
- 緩勾配でも施工できる
専門商社の立場では、 「薄いから弱い」は完全な誤解 と断言できます。
誤解③:瓦は重いから全部ダメ
▶ 正しい答え
瓦は“重い=悪い”ではなく、“重い=構造次第”。
瓦は50〜80年持つ超長寿命材。
ただし、建物の構造が瓦の重さに対応しているかが重要です。
- 構造が強い家 → 瓦は最強の耐久材
- 構造が弱い家 → 軽量屋根が適正
専門商社は構造と材料の両方を見て判断するため、 「瓦は全部ダメ」は誤解の代表例 です。
誤解④:アスファルトシングルはオシャレだから良い
▶ 正しい答え
デザインは良いが、湿度・台風地域では耐久差が出る。
アスファルトシングルは北米では主流ですが、 日本は湿度・台風が多いため、劣化の仕方が異なります。
- 剥がれ
- 苔
- 風害
- 下地の防水シート依存度が高い
専門商社の視点では、 地域の気候を無視して選ぶのは危険 と言えます。
誤解⑤:屋根材はどれも同じメーカー品質
▶ 正しい答え
メーカーによって耐久性・塗膜・芯材・保証が大きく違います。
専門商社は複数メーカーを扱うため、 同じ「ガルバ」「スレート」でも品質差を熟知しています。
- 塗膜の厚み
- 芯材の種類
- 表面処理
- 施工方法
- 保証年数
「屋根材の名前だけで判断する」 のは大きな誤解です。
誤解⑥:屋根材が良ければ施工は誰でも同じ
▶ 正しい答え
屋根材の性能は“職人の施工精度”で半分以上変わる。
専門商社は現場を見ているため断言できます。
- 重ね代
- 釘の位置
- 役物の納まり
- 勾配に合わせた葺き方
- 防水シートの張り方
屋根材の性能は、 「誰が施工するか」で寿命が大きく変わる。
専門商社がすすめる“誤解しない屋根選び”のポイント
- 屋根材より先に防水シートを選ぶ
- 家の構造(耐震性)を確認する
- 勾配に合った屋根材を選ぶ
- 気候(台風・湿度・雪)を考慮する
- メーカー品質を比較する
- 施工する職人の技量を重視する
屋根材は「好み」ではなく「条件」で選ぶのが正解です。
まとめ:誤解をなくすと“屋根選びの失敗”はほぼゼロになる
屋根材は専門的で複雑だからこそ、 誤解が生まれやすい建材です。
しかし、
・防水シート
・勾配
・気候
・構造
・メーカー品質
・施工精度
この6つを理解すれば、 屋根選びの失敗はほぼゼロにできます。
専門商社は材料のプロとして、 “誤解を正すこと”を最も大切にしています。

