既存住宅にも太陽光パネルを設置できる屋根とは?
最近では電気料金の値上がり、エネルギー問題などがニュースになることが多くなってきましたが、
それに伴い、私たちのいる東京都では新築住宅においての太陽光パネル設置の義務化も話題となっています。
太陽光設置についてはさまざまな意見があるなか、今後どうなるのでしょうか?
太陽光パネル設置をとりまく背景
東京都が兼ねてから議論を重ねてきた、住宅などの中小新築建物への太陽光パネルの設置義務化の制度が本格化する動きがあります。
太陽光パネルの義務化の対象は延べ床面積2000平方メートル未満の住宅などになります。
都の制度においてのポイントは、建築主や住宅購入者に設置義務を付加するのではなく、発注をして実際に建築する住宅メーカーなど事業者に設置義務が課せられることです。
そうなると、都内での年間着工戸数の半数程度が義務化の対象と見込まれると言われています。
ただ、住宅事業者に設置義務が課されるものの、住宅購入者は太陽光パネルを設置するかどうか選択できることになっています。
設置費用と売電収入
太陽光設置の費用について、都は、出力4キロワットのパネルを設置する場合の初期費用とされる92万円程度は光熱費削減効果や売電収入によって10年で回収可能と試算しているようです。
今後も電気料金の上昇が続き、発電した電気を自宅で使うほど10年で回収という計算が成り立つことになります。
今後、電気料金がどこまで上昇するのか? もし、下がった場合は回収年月がさらに延びることになるので慎重な判断が必要です。
アフターメンテナンスの心配
以前の太陽光ブームの際は、見かけない企業が多数参入してきて一気に広がったものの、あっという間に太陽光関連企業が撤収しました。
そうなると設置後のアフターメンテナンスが心配ですが、昨今の国内の住宅用太陽光パネルは日本企業が市場シェア7割を占めるとのことで、アフターサービス面で不安は以前より少ないと言えるでしょう。
太陽光パネル設置の今後の動向
当分の間は、新築時における太陽光パネル設置が進んでいくことになりますが、電力の上昇がこれからもまだまだ続くようであれば、既存住宅の設置も普及してくることも考えられます。
また、太陽光パネル設置費用についても、電気の買取が始まった2009年から2020年まで減少傾向にあります。
このような設置の背景が、太陽光パネル設置の追い風になることは間違いないでしょう。
経済産業省の発表資料では、太陽光パネルの設置費用は、次のようになっています。
年 | 新築住宅での設置費用 (1kW当たり) |
既築住宅での設置費用 (1kW当たり) |
2012 | 43.1万円 | 47.9万円 |
2013 | 39.1万円 | 43.2万円 |
2014 | 36.7万円 | 40.5万円 |
2015 | 35.8万円 | 39.8万円 |
2016 | 34.6万円 | 37.1万円 |
2017 | 34.5万円 | 37.2万円 |
2018 | 31.4万円 | 35.3万円 |
2019 | 29.3万円 | 33.0万円 |
2020 | 28.6万円 | 32.7万円 |
徐々に値下がりする太陽光パネル設置費用。
あとは、蓄電池の性能や費用がどうなっていくか、これからの動向をよく見ておく必要があります。
ただ、そんな太陽光パネル設置に向けた追い風の中ですが、どんな屋根でも太陽光パネルが設置できるわけではないので注意が必要です。
太陽光パネル設置に適した屋根材の条件とは?
住宅の屋根の形状には、大きくいうと、切妻屋根(入母屋・片流れ)、寄棟屋根、陸屋根、折板屋根などがあります。
その中でも、太陽光パネル設置に適した形状は、片流れ、切妻が太陽光を一番広く受けやすい形状になっていて最も発電効率が良いと言われています。
一方、寄棟の場合、東西南の三面にそれぞれパネルを設置することも可能ですが、コストが上がってしまうので注意が必要です。
そして、適した屋根材としての条件として重要なのは耐久性です。
今や太陽光パネルは10年、20年と耐久性が上がってきています。
そのパネルの土台でもある、屋根材の耐久性が乏しいと、太陽光パネルは長持ちするのに先に土台の屋根が痛んで、屋根材のみ交換の必要性が出てきます。
その際は、設置している太陽光パネルの脱着が必要になりますので、メンテナンスコストも上がってしまいますので、太陽光パネルと同等、もしくはそれ以上の耐久性のある屋根材選びがポイントになります。
また、新築時に太陽光パネルを設置するのであればまだしも、既存住宅に新たに太陽光パネルを設置する際は、家を建てる際に考慮されていた以上の重量が屋根にのしかかることになりますので、耐震性にも注意が必要です。
そういったことから、太陽光パネルを設置する際に、適した屋根材の条件として、高耐久でありながら、なおかつ軽量であることが適した屋根材の条件とも言えるでしょう。
太陽光パネル設置に適したお勧めの屋根材
金属屋根材は、非常に軽量だということが大きなメリットで、しかも高耐久な屋根材になります。
その中でも、この「ディーズルーフィング」は、太陽光パネルに最も適した屋根材とも言えます。
その理由として、
- 軽い屋根は耐震性が高くなります。
通常、建築構造の一番上に位置する屋根は、その重量によって耐震性が大きく左右されます。
このディーズルーフィングという屋根材は、他の屋根材と比べると、平版スレートの約3分の1、瓦に対しては約7分の1の軽さになります。特に既存住宅に新たに設置する場合は、太陽光パネルの重量も考慮しなくてはいけないため、より軽量なこのディーズルーフィングを選ぶことで、他の屋根材より耐震性がアップすることになります。
- 屋根材に穴を開けない施工が可能
ディーズルーフィングは、屋根材に直接ビス留めしたり、屋根を切り欠いたりすることなく、専用の金具を使うことで、屋根材に穴を開けることなく太陽光パネル設置が可能です。
そのため設置による雨漏りなどの心配はありません。 - 丈夫で割れにくい。
金属屋根の特徴でもある丈夫さは、メンテナンス時にも屋根材の割れ、欠けを心配することなく安心して作業が行えます。
- 太陽光パネルを脱着しやすい。
ディーズルーフィングなら、メンテナンスの際の太陽光パネル脱着の際にも金具を取り外すだけ。
屋根材を傷めない取付方法なので、撤去する際も、太陽光パネル&架台を撤去するだけで本来の屋根の姿に回復できます。
太陽光パネルを設置する際に適した屋根材は、太陽光パネルより先に痛まない屋根材選びがポイントです。
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